- タイトル: 断易精蘊 - 著者: 九鬼盛隆 - 出版社: 八幡書店 - 言語: 日本語 多少でも易学をかじった方には、九鬼盛隆の『断易精蘊』といえば説明の必要はなかろう。また古神道に関心のある人も、友清歓真が本書の著者と交流があり、易占を学んでいたこと、また二人で青年霊媒本田亀次の憑霊現象に立ち会ったエピソード等から、題名ぐらいはご存知と思う。事実、友清歓真は『天行林』で断易についてかなり詳しく言及している。 断易は五行易とも称し、支邦上代の鬼谷子が創始したと伝えられ、周易の卦に干支を配し、これを占った時点の干支と照合し、五行の相生相尅により、吉凶を占断する。一般には漢の京房がはじめたとされるが、友清歓真はこれを妄説として退け、周公に遡る「真の古伝の五行易」の存在を示唆した。一般に、断易は易のなかでは異端とされる一方、古来、易占の名人は密かに断易を密用していたといわれている。だが、中国でも断易、五行易というと偽書、偽説が多く、実は信頼できる参考書というのは『五行易指南』と本書ぐらいしかないのは、広く易学関係者の知るところである。しかし、この『断易精蘊』は戦前にガリ版で刊行されたのみで読みにくいため、結局は誰もまっとうに勉強した人はいないという代物。八幡書店では皆様のご期待に応えて、一挙に活字化した。 出版社‎八幡書店 (2000/8/14) 発売日‎2000/8/14 ご覧いただきありがとうございます。